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社会人インタビュー

京大、篠原教授に訊く「マイクロウェーブとベンチャー、時々若者の未来」3/3

Writer|妹尾 脩平 Writer|妹尾 脩平
  • 読了目安時間:6分
  • 更新日:2017.11.15

好奇心と情熱が人生を豊かにする。

-それでは、理系の大学生に限らず、私たち「若者」はどのように生きていくべきなんでしょうか。

今の社会って、昔と比べると成長欲求も小さくて「マッタリ」しています。そんな情勢の中で若者がただただ頑張って生きていくっていうのはしんどいと思うんですよ。

そんな世の中だからこそ若者には、何か「信じられるモノ」を持って、それを糧に生きていって欲しいと思います。

それは科学でも、家族でも、アイドルでも何でもいいですが、とにかく何か心から信じられるモノを大切にして欲しいです。

アイドルが好きな人はアイドルに没頭している時は楽しいと思うんです、そしてそれが生きる燃料になってくれればいいと思います。

先程の話の通り、科学というものは人間の本質ですから、工学部の学生には科学を信じて欲しいなと思っています。別に科学を信じる上で明確な根拠はなくていいんですよ。数式は裏切らないとか、絶対的真理性があるとかじゃなくても。

少し話は飛びますが、「世界がフラット化してきている」という議論があります。インターネットで世界中が繋がっていて、ネット上では様々な情報を入手することができます。これによって、例えば日本で生まれたアドバンテージであったり、京大を卒業したことのアドバンテージであったりが薄れていっている、といった議論です。

「フラット化する世界」を提唱した人によると、これからの人生を豊かにしていく要素は、IQではなく、EQ (Emotional Quotient :心の指数)、PQ (Passion Quotient: 情熱指数)、そしてQQ (Question Quontient :疑問視数)であるそうです。

簡単に言うと、好奇心と情熱ですね。情熱に根拠はいらないんですよ。ジョブズやイーロン・マスクだってそうだったじゃないですか。彼らは、自分が信じた事柄、好きな事柄に情熱を注いでいて、周りの人はそれに引っ張られて着いて行く形になっていますよね。

工学部の私は、その情熱を注ぐ候補の1つに科学が挙がれば嬉しいなあ、といった感じです。

-私にとっても貴重なご意見をありがとうございます。ここからは教授ご自身のお話についてのお話をお願いしたいです。そもそも篠原教授が研究職を志したキッカケって何だったのでしょうか。

これをインタビューで言って良いのか分かりませんが、入学当初から発電に興味があったりしたワケではないんですよ。京大の工学部だと、4回生で研究室に配属されて研究がスタートします。配属の前には、自分でもやりたいことが正直あまり無くて、院には行かずに学部卒で就職しようかなと考えていました。

そこで、研究室配属の際の研究室紹介会に参加してみたのですが、私の師匠にあたる松本先生(京大前総長)が、いち研究室の教授として前に立って、研究テーマの説明をしていたんです。

宇宙発電を実現して、人類をあと10,000年生き延びさせるぞと。他の先生は、この方程式をこう解いて、みたいな専門的な話をしていたんですが、私の印象に残ったのは研究の専門的な部分でなく、この夢の話だったんです。

そんな話をされるともう興味が湧いちゃって。それこそ根拠は無いんですが、宇宙発電面白いな、信じたいなってなりまして。そこで松本先生の研究室に入り、先生の後ろをついて行ったら今に至るというわけです。


>> 次頁「“くじ引き”でたぐり寄せた「太陽発電」。」

 

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