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運動会からAED普及?!学生ならではの斬新アイディアが心臓突然死を救う。

Writer|遠藤 季夏 Writer|遠藤 季夏
  • 読了目安時間:10分
  • 更新日:2017.12.19

「画力」と「腹時計」の壁?!

-みなさんはなんでこのフォーラムに出場しようと思われたんですか?

花田 でたきっかけは、運営している先輩に誘われたからです。「出る?」って言われて「はい」って言っちゃったので、出なきゃいけないなって思って出ました(笑)

誰かとやりたいなって思った時に、私がすごくはっきりものをいうので、それに対してはっきり自分の意見を言ってくれる人がいいなと思って、彼女たちが色々言ってくれそうだなっていう風に思ったので、声をかけてチームを組みました。

-じゃあ解決したい問題があって、とかではなかったんですね。

花田 面白そうだなって思ったから出たって感じで、明確にこの問題を解決したいからとかいうのはなかったです。

でも、運営の先輩が「こういうビジョンがあって、こういうことが解決したくて参加しますっていうのをもちろんいいんだけど、アイディアに学生にしかできないとか、偉い人たちがいっぱい考えたんだけどできなかったっていうものを、学生の新規性の高い面白いアイディアで何か解決できないかっていうのを目標にしているから、特に何も考えていない人でもいいよ」って言ってくださったので、そういうノリでした。

-実際にフォーラムに出場したことで得られたものとか学んだことはありましたか?

花田 こんなに真面目になにかをやったことが今までの人生でなかったので、一つのことにコミットして頑張るっていう経験が一番ですかね。

高岡 誰かと何かを一緒に頑張るっていうのがすごい大事なことだなっていうのを勉強させてもらって、それにいろんな人が関わってくれて、私たちだけでできるものじゃないなっていうのもすごいわかったし、いろんな人と繋がれたこととか、いろんな人に感謝して頑張らないとなっていう気持ちにさせていただけたことはすごいありがたいなって思います。

小池 あと、伝えるのは難しいなって思いました。いろんな人に伝えることがあったので、対象が小学生だったり、学校の先生だったり、専門家だったりそうじゃなかったり、相手に対してどういう伝え方をするのが一番いいかっていうのをそのつど考えて話さないといけないっていうのを学びました。

-そうですよね、小学生と私たちじゃ全然違いますよね。特に誰に伝えるのが一番難しかったとかってありますか?

高岡 教育関係の専門家や学校関係者の方と繋がりがあまりなかったので、話した時は、私たちが当たり前だと思っていることがそうではなかったり、私たちが思っている以上に小学生に介入するっていうこと自体がすごく責任があることで、っていうのをひしひしと感じさせられて、考えが甘かったなあ、勉強になるなあ、と思いました。

遊びをきっかけになじみをもってもらうっていうのが私たちの狙いなんですけど、「遊びでやって大丈夫なの?」とか「遊びだけで終わらないの?」とかっていうこととかを、学校関係者の方はすごく心配していて。

当たり前だしその気持ちはすごくわかったんですけど、私たちは今までそのことをそんなに真剣に考えたことがなかったので、きちんと伝え方を考えないと伝わらないなっていうのをその時に痛感しました。

小池 フォーラムでっていうんだったら、自分たちが考えていいと思ったものでも、それに共感してもらわないといけなくて、ただ、自分たちだけがいいと心のなかだけで思って頑張っていても、周りの方にそれが伝わらなかったらそれで思ってしまうので、大勢の一般の方を対象にどこを伝えるのかとかプレゼンテーションの方法をどうするかっていうところは考えさせられました。言葉だけにとどまらず身体全身や道具を駆使して、表現方法にはいつもこだわっています。

-怪我などのハプニングもありますもんね。

小池 そうですね。怪我とかした時の準備とかもしなきゃいけなかったり。そういうのが必要なんだなっていうのを全然知らなかったですし。

-これだけの案を3人で作っていたら、大変だったこともありますよね。

小池 小学校との交渉とかが大変だったのは3人で反省しながら補いつつやっていけたし、アツコちゃん数体とかの小学校に持っていく荷物が多いとかは大変でもなんとかなったんですけど、2つだけ泣きながら話し合ったことがあって…

彼女(高岡さん)の絵が下手すぎるというのと、私のお腹が空きすぎるというので…(笑)要はコミュニケーションとチームワークってことなんですけど。

花田 どういう競技がいいかっていうのを話し合うときに、こういうのがいいんじゃないかなっていうのを絵を描いて伝え合っていたんですけど、同じことを言っているはずの二人に「こっちの絵には賛成できるけど、こっちの絵が示すところには賛成できない」って言い続けて、すごい喧嘩になっちゃったんですよ。

結局二人とも同じことが言いたかったみたいなんですけど…。それで、意思の疎通って難しいなって思いました。

-一つのことをみんなでやるってなると、そういうところは大変ですよね。

小池 そうなんです。お腹が空くっていうのは、こういうグループワークとかしてると、三人で話し合ったりする時間っていうのが絶対に必要になるじゃないですか。

でも、私は朝型、彼女たちは夜型の人間で。そうなると、2:1だったり、大学の先生と会うとなると、先生も忙しくて夜しかお会いできなかったりして。1限から5限までぶっ通しで授業があって、そこから夜中までディスカッションしたりみたいな毎日で。私は大体9時には眠くなるしお腹が空くので、私だけ眠気で白目をむいちゃってるような状態で、話し合いに参加できてないことが多々あったんです。

高岡 今は笑えるんですけど、泣きながら「ごめん、申し訳ないけどお腹が空くし眠くなるから時間の調節を…」って(笑)

-チームワークの問題って結局そこに帰結しますよね。

花田 夫婦とかカップルみたいなんですけど、結局「意思疎通」と「時間軸が合わない」っていう問題はすごい大きいなって思いましたね。

高岡 しかもお互い「わかってくれるだろう」って思ってしまって、あまり遠慮がなくなったり。彼女だったら言わなくてもわかってくれてるだろうなとかがだんだん時間が経つと増えてくるので、それがね。


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