人事部のヒトリゴト
vol.029 大企業への就職について
Writer|Taketo.S |
- 読了目安時間:3分
- 更新日:2017.9.27
今回からは大企業への就職についての情報を記述していきます。まず、今回は大企業の定義と、大企業で働く社員の傾向等をまとめてみます。
大企業の定義
大企業イコール有名企業と考えている方もいらっしゃるようですが、ちゃんと定義がありますので記載しておきます。
・製造、建設、運輸業であれば資本金3億円以上で、常時使用する社員が300人を超える企業
・卸売業であれば、資本金1億円以上で、常時使用する社員が100人を超える企業
・サービス業であれば、資本金5000万円以上で、常時使用する社員が100人を超える企業
となっています。正確には、会社法等を参照頂ければいいかと思います。
採用、募集時期
大企業の場合、主に新卒採用も転職採用も決まった時期に行われる場合がほとんどです。これは、例えば、ある部署に欠員が出た場合、違う部署から人員をまわす為、欠員補充の為の転職者雇用があまりないという事が一因です。
また、人材の教育計画と業務スキームは緊密にスケジュール立てられており、途中からスケジュールを変える事自体が珍しいのも要因です。
大企業が求める人材とは?
これは職種別に異なってきます。まず、スペシャリストでの採用なのか、ジェネラリストでの採用なのかで分けられる事が多いです。ジェネラリストの採用であれば、若年層であり、ポテンシャルを感じる事が出来る層(つまり新卒)が好まれる傾向があります。
そしてスペシャリストでの採用であれば、より高度なスキルと経験を求められる事になります。企業ごとに採用戦略が異なりますが、スペシャリストとして採用をする場合、新卒採用ならば院卒などが多くなる可能性があります。
また、このジェネラリストとスペシャリストのどちらのタイプの人材にも求められるのがコミュニケーション能力と、調整力となっていると思います。
企業規模が大きくなればなるほど、他部門や子会社等との業務が増えます。部署単体でクローズ出来る仕事自体が少ないとも言えます。そのため、前述した対人折衝能力がある程度期待される事になるというわけです。
優等生タイプが多い
大企業で働く社員には優等生タイプが多いように感じます。奇抜なアイデアを出すよりも、与えられた問題を間違いなく、ペースを守ってこなしていく事が得意で、協調して業務を消化していく意識が高いです。
しかしもちろん例外もあって、リクルートという会社(現在はカンパニー制を敷いています)は、個々人の個性を大事にする企業で、また同時に起業独立する社員を後押しする風土もありました。もちろんこの企業においては、上述の典型的な大企業社員の傾向は当てはまらないと言えます。(ただし企業はどんどんと変化していくもので、2000年のリクルートと2017年のリクルートでは企業文化は大きく異なると言えます)
部署を「あえて」横断しない
これは財務と法務と営業が横断的に対応した方が効率的だ、というプロジェクトがあったとします。学生のみなさんであれば、じゃあプロジェクト化して横断的に対応するんだろうなと思うかもしれませんが、想像以上に大企業には部署間の壁があり、部署間によっては物理的に行き来することさえはばかられるような場合もあります。
私が居た会社で上記のようなことが起きた場合、「営業が財務に連絡をし、営業が法務に連絡し、財務が法務に連絡するべきことを営業が代行して法務に連絡し要領を得ないで財務に再度確認する」、というような恐ろしい事態に発展するでしょう。
こういった不自由さは大企業という人員が多くいる企業体では特有の文化なのかもしれません。
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Follow @bicyear大学卒業後、外資系通信キャリアへ入社。その後、大手広告代理店、財閥系金融機関と業界の異なる企業への転職を成功させ、キャリアを構築。各企業で新卒、既卒、中途の採用業務にも従事しており、採用する側、される側の両方を深く理解。
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