人事部のヒトリゴト
vol.026 広告代理店への就職について
Writer|Taketo.S |
- 読了目安時間:3分
- 更新日:2017.8.30
今回からは筆者が数年お世話になった勤務先である広告代理店への就職についてまとめていきます。まずは、就職に際して知っておくべき事を挙げていきます。
広告代理店の種類
大手の総合代理店と言うと、電通や博報堂、ADK、大広、東急エージェンシー等がメジャーです。これとは別に現在、台頭してきているネット広告という業界ではサイバーエージェント、オプト、アイレップ等が有名です。また、代理店毎に得意な広告の種類も変わってきますので、就職の際には十分に確認しておく事が必要です。
役職ごとの仕事内容
広告代理店の役職は外からでは少し分かりづらいものがありますので、解説しておきます。まずはアカウント・プランナー(アカウント・エグゼクティブ)ですが、これは営業と言っても問題無いかと思います。企業毎の広告を提案し、予算を出して貰うためにする営業行為を担います。
次にディレクターですが、これはアカウントプランナーが取ってきた予算で実際に実行出来るPR戦略に必要な事のすべてを取りまとめ、進捗管理・実行・効果測定する立場です。アートディレクターと言う場合は、広告に必要なクリエイティブの統括、監督役になります。
また、制作に関わる人員を総称してクリエイティブと言う事があります。実際には会社毎に部署名がありますので、それに準拠した呼称となります。
広告業界からの転職
広告代理店で数年勤務をして転職をするという人が一定数います。この多くが自身が担当していた企業への転職です。消費財メーカーや化粧品メーカーの広告を担当していて、広告業界特有の特殊な内情を知っており、PRについてプロフェッショナルな人間というのはメーカーからすると内製して育成出来る人材ではないので貴重と言えます。
広告代理店で仕事をしていると、「あのメーカーの広告担当、元Dの人だから気をつけて」といったアドバイスを頂戴することがあります。広告代理店と媒体社(広告媒体を持っている企業。テレビ、紙媒体を含むマスメディアなど)の関係性を理解しているので、入稿期限や仕切値などごまかしが全く効かないなんてことも。
長いリレーションシップをクライアントと築く必要がある
会社によってある程度の差異はありますが、概ね新規開拓営業というのは少ないです。ほとんどが固定のクライアントに対する提案か、もしくはかつて自社が担当していたが他社に切り替えられたクライアントへの提案業務です。従って、一つのクライアントと長く付き合いを持つ必要があり、より深く、クライアントの取るべき施策を提案し続けなければいけません。
また付き合いが長くなるにつれて、クライアントの担当者と蜜月になっていきプライベートなどでも一緒になることが増える場合があります。気をつけなければいけないのが、プライベートではバランス良く立ち回らないといけないという難しさです。
ニコニコ笑顔でお開きになった飲み会の翌週、クライアントからリプレイス(他社への切り替え)の連絡が・・。どこで地雷を踏んだかお酒が入ると分からなくなるという人は要注意です。
一徹は当たり前
広告代理店と言えば徹夜というイメージがあるのではないでしょうか?これは勤務している方なら分かる事ですが、部署によります。人事部や経理部、システム部において徹夜は異常な事ですが、営業部、クリエイティブ部、ディレクション部においては普通の事です。
どうしてこういった徹夜が発生するかと言うと、2つ理由があります。一つは一人当たりの業務が異常な程多いという事です。そしてもう一つが、クライアントからの広告差し替えや修正が実際に広告を流し始める直前まで来る事が要因です。
また前述した「元広告代理店の人」が代理店と媒体社のスケジュール感なども知っている為、本当にギリギリのところでも「このスケジュールで入稿したら来週頭から広告出せますよね?」といった地獄の連絡が金曜の19時にくるなんてこともあります。こうなると、ディレクターはクリエイティブに連絡し広告の出稿の準備を開始、媒体社へ連絡して調整となり、気づけば日付が変わって土曜日・・となります。
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Follow @bicyear大学卒業後、外資系通信キャリアへ入社。その後、大手広告代理店、財閥系金融機関と業界の異なる企業への転職を成功させ、キャリアを構築。各企業で新卒、既卒、中途の採用業務にも従事しており、採用する側、される側の両方を深く理解。
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