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日本で起きていることを、世界中のオーディエンスと繋げられる国際ジャーナリストに。

Writer|島谷 あかり Writer|島谷 あかり
  • 読了目安時間:10分
  • 更新日:2017.12.5

自由すぎる京大で、思う存分動き回った大学生活

-様々な過去を持つ人を受け入れる京大のスタンスには包容力を感じます。笑 実際京大はどうですか?

好きです!特に留学から帰った後は、みんなが同じ枠にはまる世界は居心地が悪いなぁと感じるようになったんです。その点、京大はみんながみんな出過ぎた杭で、もうめんどくさいから打たない、放置しておこうっていう文化が自分にとても合ってると思うんです。

「この人変だよね、変わってるよね」って話をする人も周りに結構いるんですけど、そんなあなたこそ一番変わってるじゃん、って私は思ってますよ。それに「変」は京都大学では褒め言葉ですしね。

-では京大に入った先輩は、どんな活動をしてらっしゃいましたか?私が知っているのは留学、記者インターン、様々な面白いバイト、ダイビング、寮生活なんですけど。

すごい、完璧。笑

まずドイツ留学に関しては、実はマイナスな動機だったんですよ。「逃げるは恥だが役に立つ」みたいな。

半年間法学部で勉強してみたはいいけれど、もともと法学に興味があったわけでないので、いまいち勉強も楽しめなくて。むしろドイツ語の授業とか、一般教養の環境学の方がよっぽど楽しかったんです。それで、現実逃避の手段を探していた1回生の夏休みに、ドイツ留学を思いついたんです。

-そうだったんですね!でもそれが今に繋がってるなら結果的にいいですよね。なぜドイツを選んだんですか?

ドイツ人が好きだったんですよ。高校の留学中に会ったドイツ人たち、彼らの生き方がすごく好きだった。彼らは、学ぶことに対してとてもポジティブというか前向きで、自分の未来に自信を持っているのがかっこいいなと思ったんです。

それから、ドイツ人の友達は何か難しい問題に直面した時にも、簡単に諦めないんです。そこも魅力的に映ってました。しかもドイツ人はかなりきっちりしていて、そういうところも気が合いました。

ウェールズでは電車が平気で10分とか遅れていましたが、ドイツでは田舎の方でも時間通りにしっかりくるんですよね。留学先としてドイツを選んだのは、こういう実体験があって、実際にドイツの文化に触れてみたいという思いがあったからでした。

それで2年生の後期から半年間、ドイツのミュンヘン大学で、ビールをガバガバ飲みながら、熱心に勉学に打ち込みました。本当に充実した半年だったなあ。そのあと、3回生前期にはワシントンDCで3か月間インターンをしました。

-かっこいいですね、どういう内容のインターンなんですか?

日本のテレビ局のワシントン支局で記者のアシスタントのインターンをしました。具体的に言うと、国務省やホワイトハウスの記者会見の内容をメモして上司に報告したり、当時はトランプとクリントンの大統領選挙予備選のキャンペーンがよくあったのでそれも取材に行ったりしました。

海外で記者として働くのは本当に面白い経験でしたよ。ほら、国務省とか当時のケリー国務長官が出てきて、シリアの停戦協定の話とか目の前でしてるんです!世界が動いた瞬間を目撃できたんです!でもインターンを見つけてくるのは大変でした。

海外メディアも含めて20社くらい送ったんですけど全滅で。2か月くらい履歴書を書き続けていました。

-厳しい世界ですね。バイトとかは普通にしてらっしゃったですか?

バイトも好きで、結構色々やりましたね。コンビニ店員と、旅館の通訳ガイドと、キッズショーや家電量販店のMCと、学会のコンパニオンと、家庭教師と…今は図書館の書庫で働いています。新しい物好きというか、ミーハーなんですよね。常に新しい刺激がほしいタイプです。

-面白いです笑 大学では学生団体やサークルには入ってらっしゃいましたか?

サークルは4つ入っていました。スキューバダイビングサークルと、ESSの演劇セクション、知的障害者のボランティアサークルと、環境団体をやっていました。4つ兼サーして、かつ異常な数のバイトをやっていたので、一つ一つの団体には本当に少しずつしか参加できていないのは否めませんが、引退まで4つとも続けました。

いずれの団体で出会った友人・先輩・後輩もとても優しくて、こんな私でもメンバーとして大切にしてくれました。感謝しかありません。

中でも特に思い入れがあるのは、創立に携わった「エコ~るど京大」という環境団体です。これは京大キャンパスから環境問題を発信する活動をする学生団体で、地域の人、教員、企業、そして学生を繋げようとしていて、メンバーは京大の教員が一番多いです。

あまり知名度が高い団体ではありませんが、福井県や熊本県に泊りがけで研修に行って地域環境の勉強をしたり、国際環境会議に代表派遣してもらったり、活動の規模はローカルにもグローバルにもかなり大きいと自負しています。

-環境問題に興味をお持ちなんですか?

私は蒼い空と碧い海がすごく好きなんですよ!高校で海洋環境整備隊という部活に入って、スキューバダイビングを始めたんです。その部活では海を守りたいという環境意識から潜っている人が多かったんです。

彼らはみんな、亀の誤飲を防ごうとか、海のごみの処分方法とか真剣に考えていました。ダイビングを趣味かつ責務と考えている人に囲まれていたので、自然と自分も環境問題に向き合う習慣ができました。

大学でもダイビングサークルに所属しているのですが、美しい海や空の下でダイビングしながら、これを後世に残せたらいいなと思っていつも潜っています。

-先輩は今留学生の集まる寮に住んでると伺ってますが、どんな感じなんでしょうか?

留学生30人くらいと日本人10人くらいが住んでいるみずき寮という国際寮に住んでいます。私もずっと入りたくて、やっと4月から入寮できました。寮は日本語と英語が公用語で、国際色豊かな環境です。ハウスメイトが作ってくれる各国の料理を味見するのが日々の楽しみで、自分と異なる文化を持つ人たちと暮らすのは、ものすごく刺激的です。それに、ある意味で逆に落ち着きます。「みんなちがって、みんないい」を実践できるんです。お互いの違いを認め賞賛し合える環境では、みんなとてものびのびと生活できるんですよね。


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