人事部のヒトリゴト
vol.019 外資系企業と日系企業の違い
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Writer|Taketo.S |
- 読了目安時間:2分
- 更新日:2017.6.16
今回は外資系企業と日系企業の違いについてです。筆者は一社目に所属していた企業が入社時にアメリカ系の企業であり、そこから買収によって買収先企業(日系)に転籍をしたという経緯があります。それらの経験則を基にしてまとめていきます。
~さん付けが当たり前
これは筆者が日系企業へ転籍した後に驚いた事ですが、日系企業では役職名で上長を呼ぶ場合が多いですね。逆に外資系企業では、役職名ではなく、~さんであるとか、Mr~で呼ぶことが普通です。
これは、2つ理由があって、1つは役職名を呼ぶ事を非効率だと考えている為です。あの人は部長だったろうか、課長だったろうか、主査だったろうかと考える時間を省いているわけです。また、外資における他部門とは、他の会社のように繋がりが希薄な場合が散見されます。
そして、最大の理由が外資系では役職名が長いという事です。これは私が就労していた企業だけでなく、他の外資系企業でも多くあったことですが、とにかく長い役職名が存在します。それを口頭で言うのもメールで使うのも非常に非効率だという事です。
利益第一主義
外資系企業の多くは単年度での利益確定を必須としています。この理由は前回述べましたので割愛しますが、日系企業と比較しても人材育成にかけるトレーニング期間が短い場合が多いため、自主的にスキル向上が出来る主体性が無いと、外資系企業での就労は難しいかと思います。
部署異動がほとんど無い
これには理由があります。まず外資系企業の文化が完全に浸透している場合、人事権が人事部ではなく、部署のマネージャーにある場合がほとんどだからです。つまり、パフォーマンスの悪い人材はレイオフ(退職を勧奨する)対象になりますし、逆にパフォーマンスの高い人材は他部署に渡す事が無いというわけです。
ただし、役職が上がる事で異動をする場合があります。マネージャーとしても自分の息のかかった人材が他部署でマネージャー等に昇進する事は望ましい事でもあります。
ジョブグレード制
ジョブグレードと言うと分かりづらいかもしれませんが、簡単に言うと役職以外に給与や業務範囲を決定する項目があるという事です。例えばAとBというジョブが分かれており、Aはスペシャリスト、Bはゼネラリストタイプだったとします。その両者は評価軸も違い、給与やインセンティブ(賞与)の計算方法も変わってきます。
日本IBMではBANDというグレードによって給与が変わってきます。BAND6-10程度で構成され、数字が上がる程、給与ベースが向上します。
退職金がない?
一般的な日系企業と違い、明確な退職金が無い場合があります。ただ、退職金に相当する株式譲渡や、401K等の個人的な退職基金プラン等が挙げられます。401Kは拠出(引き出しや投資方法の変更)が容易な分、目減りする可能性もある、ややリスキーな物でもあります。
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大学卒業後、外資系通信キャリアへ入社。その後、大手広告代理店、財閥系金融機関と業界の異なる企業への転職を成功させ、キャリアを構築。各企業で新卒、既卒、中途の採用業務にも従事しており、採用する側、される側の両方を深く理解。
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