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人事部のヒトリゴト

vol.033 新卒で働いた企業の3年が自分のキャリアを決める。

  • 読了目安時間:3分
  • 更新日:2018.2.1

石の上にも三年という言葉があります。どんなことでもまずは3年やってみようという意味です。これは就職した際にも誰かしらから頂戴するお言葉かもしれません。しかしながら、新卒で入社した会社で過ごす3年という月日が自分のキャリアを形成する上で非常に重要になってくるということを教えてくれる先輩は少ないでしょう。

では、この3年がみなさんのキャリアにどんな影響を与えるのでしょうか?

その会社の色がつく

何の影響も受けていない人や、新卒のことを真っさらなキャンバスと形容することがあります。新卒の皆さんは自分では気づいていませんが、まだまだ真っ白で何色でもないのです。しかし、3年という月日は新卒社員をルーキーから仕事の基礎を覚えた社員に変えます。

ただ、その仕事の基礎という部分が会社の色となるのです。たとえば、メール文化が強い会社で3年過ごすと、転職する歳に電話で調整をする業務にかなりの抵抗感を受けることになります。

また、筆者で言うと、外資系企業から国内企業に転職したので、役職を人名につけて呼称するという部分に抵抗感がありました。「◯◯関東営業統括部統括部長」などという“呼ぶだけで疲れる”役職名をいちいち言わないといけないという非効率性に辟易しました。

こういった目に見える差異だけではなく、仕事を行う上での考え方という点でも会社ごとに違いがあります。一人がキーマンになって業務を進めていくのか、数十人で責任分散して業務を進めていくのか、社内調整が多いのか社外調整が多いのか、様々です。

一日のスケジュール感は一生変わらない

仮に一社目の会社が朝は猛烈に仕事をしない、メールチェックや軽いミーティング、レポーティングまたはレポーティングを受けて目を通すというような文化だったとします。そこから転職をし、朝から猛烈に仕事をする会社に行くとします。頭では分かっているのですが、やはり午前はあまり調子が出ずに午後からペースがあがるという現象が起きると思います。

人間は臨機応変、環境に順応していく生き物ですが、3年続けたバイオリズムを変えるということは簡単ではありません。また、社会人としてはじめて過ごす3年と30歳を回ってから過ごす3年では意味合いが全く違います。

そして、新卒で3年ほど過ごした会社のバイオリズムが染み付いてしまうのです。

3年楽をした人は一生楽なことしか出来ない

新卒で3年過ごした会社で恐ろしく辛い目にあったとします。たとえば残業は月に100時間を超えるのが普通で、上司には恵まれず、クライアントからは毎日一言一句の詰めが入り、土日も関係なく働かないと月曜から金曜まで家に帰れない、そんなような毎日だったとします。

すると、そこから転職した人は不思議とどこの会社に行ってもたいてい幸福に感じます(全然不思議じゃないですが)。しかし幸福に感じはしても、怠惰になり、仕事もサボりがちになるということは少ないのではないでしょうか。こればかりは統計データもないので、主観的になりますが、少なくはない中途採用者との面接や、激務の企業からの転職者の働きぶりを見てそのように感じました。

逆に3年楽をして過ごしてきた人はその後の人生でなかなか自分から辛いことをする環境に身をおくことは出来ないでしょう。自分から身を置くことはせずとも、2017年から遡ること数年間で日本を代表する大企業数社が駄目になり、希望退職者を募る事態に陥りましたが、こういった事態が自分の身に降りかかるかもしれません。そんなとき、つらい選択肢を取ることが出来るでしょうか。

最後に

新卒の3年は苦労をしなさいと言う経営者の方がいます。私の周りでも未だに泥臭い根性論に近いようなことを説いて回る人もいます。しかし、人間は最初に辛い、苦しい、恥ずかしいということを味わっておく方がいいのではないかと今なら思えます。

新卒で入った会社で過ごす3年間というのは、自身の人生におけるキャリアを決めることになるといっても過言ではないのです。給与や会社のブランドなども重要ですが、それよりも働き方についても詳しく知ることが大事です。

 

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Writer|Taketo.S

大学卒業後、外資系通信キャリアへ入社。その後、大手広告代理店、財閥系金融機関と業界の異なる企業への転職を成功させ、キャリアを構築。各企業で新卒、既卒、中途の採用業務にも従事しており、採用する側、される側の両方を深く理解。