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座談会を通して見る、あなたの知らないリアルな熊野寮【前編】
Writer|島谷 あかり |
- 読了目安時間:7分
- 更新日:2017.12.11
熊野寮に住み始めた筆者が、一般的な熊野寮のイメージと、実際に生活する中で見えてきた熊野寮の姿に大きなギャップを感じたことから始まったこの企画。寮に住む京大生4人の話を通して、リアルな熊野寮の姿に迫ります。
熊野寮、基本のき。
熊野寮は1965年に設立された京都大学の学生寮で、現在は男子約320人、女子約80人の400人近い京大生が暮らしている。建物は4階建てで、A・B・Cの3棟に分かれている。
Aの1階からCの4階までを、便宜上9つのブロックに分けていて、このブロック単位で炊事当番や事務当番、ブロック会議を行う。4人一部屋が基本で、家電・家具をシェアしている部屋もある。その部屋とは別に、階に一つずつ談話室が設けられており、同じブロックの人とゲームや飲み会をして交流する場となっている。
漫画とゲームにあふれた談話室もあれば、少しレトロでおしゃれな雰囲気の談話室もあったりと、各々のカラーが出ていてとても面白い。
熊野寮は学生自治寮なので、全ての仕事や運営を自分たちで行う。選挙で選ばれた常任委員長達が属する常任委員会が、中心となって寮の運営を担っているが、寮生一人一人も委員会・部会の両方に属する必要がある。委員会は4つ、部会は6つあり、たとえば私は入退寮選考委員会と文化部に所属している。入退寮選考委員会は主に入寮希望者の面接の準備を行い、文化部はコンパや新歓の企画・開催を行うのだ。
寮の設備は意外にも豊富だ。玄関から入ると、まず食堂が目に入る。この食堂は寮生が払う月々4100円の維持費の一部も用いて運営されている。栄養士さんによって献立が決められ、野菜たっぷりの健康的な寮食が実現されている。
寮生全員参加必須の会議にはこの食堂が使われ、400人が一気に集まるというから驚きだ。他にも、行列のできるシャワー、バンド練習に使われる地下音楽室、鉄扉によって権力から隔離された硬鉄庵、たまに中学生が遊んでいるフットサルコートなどなど、充実の設備なのだ。
※詳しくは熊野寮の公式HPへ
そんな熊野寮についてもっと詳しく知るべく、座談会を行った。話してくださるのは、久保田さん(工学研究科D3)、長谷川さん(総合人間学部5回生)、中条さん(総合人間学部3回生)、笠井さん(工学部3回生)だ。
>> 次頁「まさに“住めば都”の熊野寮。」
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