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固定観念を壊し、正しく卓越性を広める挑戦を。京大生がふんどしにかける熱い想い。
Writer|ビックイヤー編集部 |
- 読了目安時間:7分
- 更新日:2018.3.1
ふんどしの良さは「伝統」よりも、「機能性」と「デザイン」。
-じゃあ高校を卒業してついにふんどし生活ですか?
そうですね。実は僕、浪人してるんです。現役では名古屋大学を受けて、いけるだろうと全然対策をしないで臨んだんですが見事に落ちて、そのまま浪人生活になったんです。
でも、不幸中の幸いか、僕の実家が飛騨高山なので名古屋の河合塾には通えないということで寮生活になり、晴れてふんどし生活がはじまることになりました。
-おお、やっとですね…。笑 ところで、私の知ってる範囲だとふんどしってすごく大判なものだというイメージがあるんですけども、今も穿いてらっしゃるんですよね?
そういうものもありますね。ふんどしは4種類に分けられるんですけど、今日は実際に4種持って来たのでぜひ見てもらえればと思います。
おそらく皆さんがイメージされる大判のものは、写真左端の赤い六尺ふんどしだと思いますね。次に越中ふんどしが有名で、畚(もっこ)ふんどし、真ん中の黒いふんどしは黒猫ふんどしですね。
右端のふんどしは、SHAREFUN(しゃれふん)というもので、ふんどしをおしゃれにしようとデザインされたものですね。
-手触りはさらりとして、季節問わず穿き心地がよさそうですね?ところで真ん中は結構難易度が高いように思うのですが・・。
これは、もともと子供の水泳用のふんどしだったんです。それをこのように大人でも締められるようにしたものですね。これは買ったばかりで新品なのですが、後ろが紐になってるので、痛そうではありますけども。笑
このように、ふんどしは実は色んな形状のものがあり、実に人間の体にフィットした合理的な下着だとも言えるんです。
通常のゴムで締め付けるタイプの下着ですと、サイズがある程度決まっているので、ジャストフィットはしないじゃないですか。それに引き換え、ふんどしは腰骨の上で紐をまわして、自分の好きなサイズで締める事ができるんです。だから限りなく何もつけていないようになりますし、通気性・衛生面で見ても優れた下着なんですよ。
-実際に手にとってみましたが、そこまでかさばりそうにもないですし、穿き心地や通気性、衛生面で見ても優れているように感じましたね。そうなると、どのタイミングでふんどしは表舞台から消えたか気になりますね。
正確には分かりませんが、だいたい1980年くらいにはほとんど目にすることがなくなったのではないかと思います。なぜなら、戦後一斉にふんどしは駆逐され、戦後生まれの方は基本的にふんどしではなく、パンツを召すようになってしまったからです。
第二次世界大戦において、陸軍は日本帝国軍の代名詞ともいえる軍隊でした。その陸軍の代名詞とも言えるのはふんどしだったんです。
そして皆さんご存知の通り、日本は世界大戦に負け、アメリカ、GHQの指導案を受け入れることになりました。その後、戦争は大きな過ちであったということを教育に取り入れる過程で、“陸軍を想起させる”ふんどしは一斉に駆逐されてしまったのだと思います。
-確かに、浅学な私でもふんどしというと「陸軍」、とか三島由紀夫を想起しますね。あと想起すると言えば、お笑いとかバラエティですね・・・。
確かにそうかもしれないです。ふんどしは戦後、「よくないものの象徴」みたいに不当な扱いを受けて、現代ではお笑いの舞台で目にすることが(日常生活で目にしない為、相対的に)多くなったかもしれないですね。
だからこそ、そういったイメージを払拭してふんどしは機能性が高く、なにより格好いいものだ!と伝えていきたいんです。
もちろん伝統があるものだから、という理由で押し付けるんじゃなくて、純然と「機能的」で「デザイン性が高い」という部分をです。
>> 次頁「さらにメディア露出を。ふんどし普及を先導する2018年に。」
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