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“してあげる”ではない“やりたいこと”だけやる「国際協力」。Pumpitが考える新しい支援のカタチ。

Writer|細辻 あおい Writer|細辻 あおい
  • 読了目安時間:9分
  • 更新日:2019.2.22

「国際協力は恋愛だ!」自分が幸せになることで誰かを幸せにする生き方。

-では国際協力についてお伺いします。先ほどNPOと連携されているとおっしゃっていましたが、どのように連携されているのですか?

学生だけでも校舎だけなら建つんです。でもその後の運営などは学生団体には荷が重いので、そこに関してNPOと一緒にやっています。

新しい学校を建ててその後の運営まで学生がやる、というのは続かない可能性が高いですし、私たちの団体でそこまで責任が持てないと自分たちでもすごく分かっています。

なので、できるだけ今ある老朽化して使えない校舎など、そこを新しくするだけで学べる時間が増える、という支援をメインにしようとしています。

-現実的ですね。学生のできることを把握することは大切ですよね。

そうです。それともう一つ、私たちはカンボジアという国を変えよう、などとは思っていないということもあります。

私たちは「国際協力は恋愛だ」と言っているのですが、国際協力、特に学生団体がやるものは、一番物資が足りないところへ支援することだけではないと思うんです。

ここが一番必要だからとかではなくて、私たちがこの子たちに出会ったから、支援したいからする、という方針でやっています。

よく「なんでカンボジア?」と訊かれるんですが、私たちがその子達に出会って、一緒に遊んで仲良くなって、それでその子達が学校に通いたいのに校舎がないことで悩んでいたら、誰だって助けたくなりますよね。

だから、その問いへの答えは「たまたま行った国がカンボジアだったから」ということだけです。

例えば彼氏が彼女に指輪をプレゼントしても誰も文句言わないですよね。でもそれがカンボジアの子供達になった瞬間疑問を抱く人がいる。もちろん何が欲しいのかは真剣に考え、リサーチもします。

実際、お母さんや村長さんにたくさん話を聞いて回って、「読み書き算数はできるようになってほしい」という声など、多くの考えを調査しました。そういうことをした結果、出会った子供達に、子供達が欲しいと言う小学校をプレゼントして何が悪いの?という感じです。

そういうのが国際協力だと私たちは思っています。一番困っているところがカンボジアだからということではないし、もっと困っているところがあるというのは分かっているけれど、私たちが出会ったのはたまたまカンボジアだから、そこに私たちは全力でできる限りのことをします、というそれだけなんです。

-なるほど、そう聞くと確かに恋愛と似た部分がありますね。国際協力について意外と固く考えなくていいのかもしれませんね。

そうなんです。普通に「国際協力」というと、大変そうで自分がやることではない、自分はそこまで力が及ばないな、と思う人が多いようなハードルの高いものだと思うんです。

でも私たちを見て、「あ、そんなんでいいんだ」と思ってもらえたらもっと国際協力というものに目が向くだろうし、そういうのが国際協力の幅を広げるのだと思います。

私たちの活動は国際協力の「深さ」ではなく「幅」を広げることに繋がっていると思います。どっちもやるのが正しいんでしょうけど、私たちではそこまでは力が及ばないので。

私もそもそも最初にカンボジアに行くまで、「かわいそうな子供たちに学校を建ててあげる」活動だと思っていたんです。

でも、実際行ってみると子供達はものすごく楽しそうで、いわゆる「悪ガキ」も多くて。「どこがかわいそう?」ってなりました。全く想像とは違ったんですね。

学校建設も実際は達成感よりも子供達と離れる寂しさの方が大きくて、子供達も喜ぶどころか私たちがいなくなることに悲しんですごく泣いていて。こうなることを想像もできなかった自分がとても恥ずかしく思えました。これに気づけたのは大きな財産ですね。

-新しい「国際協力」のやり方ですね。では最後に、三年間、様々な学びを経た勝谷さんが考える「働く」とは?

「働く」とは自分の幸せを実現して、結果的に誰かを幸せにすることだと思います。

働く以外にも楽しいことはいっぱいあるし、生きるためだけに働くのではないと思うので、働くことで自分が幸せにならないと働く意味はないと思います。

その幸せもだんだん高次になっていって、最初はご飯を食べられる幸せ、誰かを支える幸せ、旅行に行ける幸せ、などですね。それをだんだん達成してくことで、自分の仕事によって周りの人が幸せになったらいいな、と思います。

自分が幸せになることで誰かが幸せになる、誰かを幸せにすることで自分も幸せになる、という双方向的な幸せが大切だと思います。

-「幸せ」の視点から考えることがまさにPumpit、という感じですね。本日は様々なお話をありがとうございました!3月のカンボジアでの活動が楽しいものになることを願っております。

 

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