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社会人インタビュー

かるた名人×頭脳王×首席合格者。後輩が訊ねる「粂原 圭太郎の全て」。(前編)

Writer|木原 弘貴 Writer|木原 弘貴
  • 読了目安時間:10分
  • 更新日:2019.4.17

見当違いな努力をなくしたい!〜粂原学園設立の想い〜

-今後、組織の拡大の観点においても組織の理念等は非常に大切になってくると思います。粂原学園の理念はどういったものなのでしょうか?

一番の理念は努力した結果、報われる方が良いよねというものですね。勉強をする上で見当違いな努力をしてしまって、結果が実らないのはもったいないじゃないですか。

加えて、中学生・高校生の時間は非常に貴重だと思うんですよ。折角、その貴重な学生時代を勉強に使うなら、勉強して良かったなと思える結果を手にして欲しいですよね。

しかし、世の中ではそのような人が必ずしも多くないと感じます。第一志望に合格する人で見るなら少なくなってしまいますし。どうしても都会の進学校と地方の公立校では情報格差が存在しているように思います。

結局のところ、受験勉強をする期間はとてもしんどい時間だと思うんですよ。それなら、その期間をなるべく楽しく、かつ成果も伴う効率の良い勉強方法で取り組んでもらいたいです。

また、粂原学園では「共育」を大切にしています。これは、私たちが一方的に教えるのではなく、生徒さんと共に育むといった想いからきているものです。

私自身、中・高校生時代に勉強方法をすごく学びました。そこで、勉強方法の大切さを痛感したんです。

この勉強方法は何も勉学に限ったものではないとも思います。方法論を学び、それを自分に落とし込み、実践するというプロセスはどの分野で成長するにも必要なものだと考えます。

-少し話が戻りますが、粂原さんが思う勉強面における見当違いな努力とはなんでしょうか?

やっていても楽しくないし、成績も上がらない努力のことですね。本人が楽しいと思って取り組んでいるなら、その勉強方法が非効率であっても正直いいと思います。

例えば、日本史であまりテストに出ない範囲の内容を楽しいと思って覚えているみたいな場合です。楽しいと思って学ぶことは意義があると思います。将来必ず役に立つ時も来るでしょう。

しかし、つまらないし、成績も上がらない勉強はやる意味もないし、マイナスにしかならないと感じます。

-では、粂原学園では楽しいし、成績もあがる勉強法に取り組んでおられているのでしょうか?

まさにその通りだと思います。

-私自身、大学受験を経験した身からすると、勉強を楽しいと思うのはなかなか難しいことだと思うのですが、勉強を楽しくするコツはどのようなものだとお考えですか?

やはり、ステップを小さく刻んで生徒さんに成功体験や達成感などを味わってもらいながら、勉強に取り組んでもらうことだと思いますね。

-では、粂原さんが自身の生徒さんと接する時に大切にされていることについてお聞かせください。

相手の話をよく聞くことです。踏み込んで言うと、相手の話の表面だけを聞かないことですね。

「私はこういう性格だから、勉強が苦手なんですよ。」と、僕の元に来られる方はよくいます。しかし、根本の原因はそこにない場合が多いんですよ。

最近、お会いさせて頂いた生徒さんを例に挙げると「勉強に自信がない。小学校の時は比較的できていたけど。」と私に話してくれました。

まず私は「いつからできなくなったの?」と彼女に聞いたんですね。すると「中学の時から苦手意識を持つようになった。」と返ってきました。

そこで、さらに掘り下げて聞いていくと、ある経験がネックになっていたんですよ。

それは中学生の時に受けた古文単語のテストにまつわる経験でした。テスト当日、隣の席の友人とその彼女はお互いテスト勉強をしていない状態だったそうです。

そこで二人はテスト直前の5分間で慌てて勉強し、テストに臨みました。しかし、テストの結果を見てみるとその友人は10点満点中8点でした。

一方、彼女は2点しかなかったそうなんですね。そして、その時に彼女は「同じ五分でここまで差が生まれるのか。自分は頭が悪いんだな。」と思ってしまったみたいなんです。

彼女はその経験から自信を喪失してしまっていました。でも、そんなことその友人が実はテスト前日に勉強していただけかもしれないじゃないですか。

もしくは元々、古文が得意な子であったかもしれません。そもそも単純な暗記能力において個人差はそこまで存在しないんですね。

その話を受けて、まず私は彼女に古典単語を取り組んで頂こうと考えました。反復のタイミングなどの勉強方法を教えながら1週間で古文単語565個全部覚えてもらったんです。

その成功体験を通して彼女は自信を復活させることができました。その後は自分で努力しながら進んでいけるという状態にまでなりましたね。

相手の根っこにある不安やトラウマに気付き、それを取り除いてあげる作業が大切であると思います。


>> 次頁「「粂原学園」代表、粂原圭太郎の原点とは?」

 

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