社会人インタビュー
常に誇れる仕事を。陶器と写真、各々の道で精進を重ねる、ある若夫婦のリアルストーリー。
Writer|ビックイヤー編集部 |
- 読了目安時間:10分
- 更新日:2019.5.22
経験 > 報酬
-続いて矢野さんにお伺いしたいのですが、同じく現在のお仕事内容から教えて頂けないでしょうか。
矢野 フリーのフォトグラファーとして主に東京(関東)、京都(関西)の複数拠点で活動しています。
-どのような写真を撮られることが多いのでしょうか?
矢野 現在はポートレート撮影が多いですね。経営者や女優さん等の宣材写真の撮影をさせていただいております。
また、記事中のインタビュー撮影、JALのファーストクラスの機内食といったフード撮影、エジプトなど海外での撮影もお仕事でさせていただいております。
-フリーランスとのことですが、これまでフォトグラファーとしてどこかに勤められていたのでしょうか?
矢野 一時、六本木にある写真スタジオに勤めたことはありましたが、試用期間中に退職してしまったので、フォトグラファーとしてはほぼフリーランスの経験しかないですね。
-では、写真の技術などは学校か何かで学ばれたのでしょうか?
矢野 いえ、大学は経済学部でしたのでカメラに関してはほぼ独学です。
カメラの説明書を読むのも苦手でしたので、スタジオで働いていたときの最前線のフォトグラファーの設定を真似して、実際に様々な撮り方で写真を撮ってみて、どのような写真に仕上がるのかを試行錯誤して技術を身に着けました。
また、最初は経験を積むことを優先し、安価な価格で仕事を受けていたりもしました。
-どのようなお仕事を受けておられたのでしょうか?
矢野 ある求人サイトに掲載する企業のイメージ写真などを1社5,000円で受けていました。200社以上の企業の写真を撮影したと思います。
1社5,000円というのは相場からすると極端に安い価格だと思いますが、自身のポートフォリオも充実しますし、企業との接点も出来、何より撮影の経験が積めますので、何者でもなかった自分にとっては必要なことだったのかなと思います。
-写真スタジオを試用期間で退職されたとのことですが、理由は何だったのでしょうか?
矢野 単純に労働時間が長く、激務だったため、体力的についていけないなと思って・・・といったら弱音過ぎますね…。笑 実際フォトグラファーをやるとあのとき想像していた数倍身体が大変でした。
-どの程度の忙しさだったのでしょうか?
矢野 どこのスタジオも慢性的な人手不足なので、午前3時に集合して終わるのが深夜の2時、3時とかが当たり前の業界でした(笑)
-24時間勤務ですか。
矢野 もちろん日によりますが、総じてそれくらいの長時間勤務ですね。
スタジオに勤めていると、写真撮影に大切な光の作り方などを学べるので、フォトグラファーとしては凄く勉強になります。
大きなスタジオで知名度もあったため、みんなが好きなバンドの撮影を3日連続で3組、しかも有名雑誌で有名フォトグラファーさんの撮影スタッフができたり。
でもその時、スタジオには4名しかいなくて・・・正直、これ以上スタッフが入る未来は想像できなくて、果たしてこのスタジオを卒業できる未来はくるのかなと不安に思いました。
偶然、その時期に代理店さま経由でJALの撮影をいただけて、そのチャンスを活かすこととスタジオでスタッフを続けることを比べた結果、3週間の試用期間でスタジオを退職する決断をさせて頂きました。
>> 次頁「一人の限界。」
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