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「本当に豊かな暮らし」を追い求めて。旅人・酒向快の夢見る社会のかたち。
Writer|掛川 悠矢 |
- 読了目安時間:6分
- 更新日:2019.10.15
全ての人に豊かな暮らしを。
-この夏からオーストラリアに移住して思い描く生活を追求されるということですが、ここでの思い描く生活というのは先程話されていた「本当に豊かな暮らし」のことなのでしょうか?
そうですね。これから自分が住むのはヒッピーのコミューン(編集部注:地方自治体の最小単位のこと)なんですけど、実際に彼らの暮らしを見てみたいんです。ヒッピーを全肯定するわけではないんですけど、勉強する価値のあるものだと思っています。
先進国では超スローな暮らしをするのってほとんど不可能に近いけど、彼らは自分たちの生活を大きな社会から切り離して、独自の生活の流れを作っているんですよね。
水は山の湧き水から引いてくるし、野草を食べたり栽培したりして足りなくなったら町に出て少し補充するくらいで。少しのモノだけでやっていけるってことを実践しているところを自分の目で見てみたいと思ってます。
-そうした暮らしの中に「豊かな暮らし」のヒントが見つかるかもしれないということですね。
はい。それから、コミュニティから見てもこれから行くところは面白いです。大きな土地を皆でシェアホルダーになって買って住んでいるので、100くらいの恣意的に作ったコミュニティがあるんです。
電子機器を全く使わない超自然派からただの集合住宅のようなところも存在していて、しかもその中で人が流動的に行き来できるっていう。なので自分がどの度合いで暮らしたいのか選べるんです。コミュニティを選べるっていうのはとても新しいですよね。
-確かにそうですね。でも、自分が所属するコミュニティは自分で選べた方がいい気がします。
そうなんですよね。東京とかでも楽しく暮らせる人もいるけど、皆がそうではなくて苦しみながら生きてる人もいると思ってます。お金があっても幸せとは限らないし。それで、苦しんでる人が次のアクションで幸せになれる選択肢がある方が絶対にいいんです。
-オーストラリアでの経験を活かして、今後ご自分がそうした環境を日本に作るということは考えられているのでしょうか?
自分でも村を作りたいというのは1つの考えです。でも、やらなくてもいいかなと思っています。
そういう豊かな暮らしのイメージを持っているだけでも、子供に伝えていくことであったり、何か違うことができると思っていて。展望は漠然としてはいますけど、皆が豊かな暮らしをできる社会づくりの助けになれたらと思います。
-本日はありがとうございました。今後の酒向さんの更なるご活躍に期待しています!
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Follow @bicyear京都大学文学部3回生、メディア文化学専修。bicyearではライターとカメラマン。写真と古着と邦楽ロックと漫画と中華料理が好き。
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