社会人インタビュー
東大→Berkeley→任天堂。日本最高峰のエリートが起業で目指す未来。
Writer|ビックイヤー編集部 |
- 読了目安時間:6分
- 更新日:2016.08.18
ゲーマーだったから任天堂に入社
–任天堂へ入社された経緯を教えて頂けますか。
当時の就職活動の軸は「自分の好きな日本を世界に発信できる企業」と考えていました。そして任天堂はこれに合致していると思ったので、入社しました。
–“世界に対する日本のプレゼンスを高められるような企業”ということでしょうか。
そうですね。
–なぜ、そこを軸にされたのでしょうか。
アメリカ留学の経験が大きく影響していると思います。海外に住んでみると、嫌でも日本の良さに気付かされますからね。そして、帰国する頃には「やっぱ日本は素晴らしい国だよなぁ。」と強く実感させられました。
–私も何度か海外に行く機会があったので、それはすごく分かります。
でも、この良さをほとんどの外国人が知らないんですよね。なので、せっかくだったらもっと世界に知ってもらえるような活動に携わりたいなと。
–なるほど。ちなみにどのくらいの期間、留学されていたのですか。
大学を休学して1年ほど。サンフランシスコに。
–やはり英語を本格的に学ぼうと?
当時は、“英語を学ぶ”、“ビジネス(経営学)を学ぶ”、“世界を見て視野を広げる”と大きく3つの目的で説明していました。もちろんそれらは嘘ではないのですが、今振り返ると単に海外留学や英語を話せるというものに漠然とした憧れがあり、ただ留学してみたかったというのも正直大きかったように思います。
–結局、動機なんてそんなモノなのかもしれませんね。日本を世界に発信できる企業の中で最終的に任天堂に決められた理由は何だったのでしょうか。
自身が“ゲーマー”であったことが大きかったように思います。
–ゲーマーだったんですね。
実は小学生の頃に“テレビ東京『64マリオスタジアム』”に参加し、優勝した経験もあるんですよ。
–ガチなゲーマーですね(笑)
マリオカートでは誰にも負けない自信がありましたから(笑)
–それで、好きなゲームを仕事にしようと考えられたということでしょうか。
他にも内定を頂いていた企業があり、そちらとも悩んだんですが、最終的に好きなことを仕事にしようと決断しました。
いくら働いても成果がなければお金は生まれない
–現在は独立されているわけですが、会社員時代と比べ、働くことに関して意識の変化はありましたか。
一番は成果に貪欲になったことですかね。日本の企業に属していると、例え正社員であっても労働時間の対価としてお金を貰っている意識が強いですから。
–残業代とか多くの日系企業が時間給ですもんね。
もちろん時間給が適切な場合もありますので、“時間給≒ダメ”というわけではありませんが、日本の企業は何でもかんでも時間給を採用しすぎだと思います。
–“サービス残業”なんて時間給ならではですもんね。
でも、独立してからは全く異なりました。当然ですが、いくら働いても成果を出せなければ一切お金は生まれません。会社員時代も適当に仕事をして給料を貰おうと考えていたわけではありませんが、振り返ってみるとやはり、成果に対しての貪欲さが今とは全然違いました。現在は、どうやって成果をあげるか、どのように自身の付加価値を出していくか、平たく言えばマネタイズの方法をより深く考えるようになりました。
–独立された方々が、お金にシビアになられるのは当然ですよね。
あと、せっかく独立して会社員よりは自由な身になったので、“仕事”と“遊び”の垣根を無くしていきたいと考えています。“遊び”から“仕事”が生まれたり、“仕事”としてやっていることが“遊び”のように楽しくなっていくようなことを目指しています。“働く”と“遊ぶ”を切り分けるのではなく、人生において「何をやったら楽しいの?」「何を成し遂げたいの?」という視点で常に考えていきたいです。
–遊びも仕事も人生を謳歌するための手段ですから、本来それらを分けて考える必要はないのかもしれないですね。最後に、これから起業や独立を目指す方へ何かアドバイスをお願いします。
そうですね、何をやるかももちろん大事だとは思いますが、それ以上に誰とやるかが大事なんじゃないかと思います。本当に極端なことを言えば、好きなことを嫌いな人とするより、嫌いなことを好きな人とすることを選ぶ方が良いのではないかと。あと、とにかく行動して多種多様な考え方に触れることも重要だと思います。いろんな人に会い、いろんな本を読み、自分の価値観をアップデートさせながら自己理解を深めてみることが、起業にも生きてくると思います。
–赤裸々にお話頂き、また長時間お付き合い頂き、有難うございました。
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ビックイヤー編集部です。単なる就活対策などではなく、これから何十年と続くであろう学生皆様のワークライフが、より素敵なものになるよう、記事をお届けいたします。
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