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強豪私大野球部と渡り合う「進化し続ける」京大硬式野球部の秘密。

Writer|小林 亜湖
  • 読了目安時間:7分
  • 更新日:2019.4.22

京都大学硬式野球部、関西学生野球連盟に所属する唯一の国立大学。勉強と野球の両方に青春を捧げている京都大学硬式野球部員。今回は、京都大学硬式野球部で広報も担当している、京都大学法学部4回生の泉達也さんにお話を伺いました。あまり知られていない京大硬式野球部の実態と、大学生活をかけた、彼らの野球に対する想いに迫ります。

なぜ硬式野球部?野球にかける想いとは。

-本日はお忙しい中お時間いただきありがとうございます。早速ではありますが、現在の京都大学硬式野球部の組織構造についてお伺いできますか?

京大硬式野球部は今、関西学生野球連盟に加盟しています。関西に所在している6大学で構成された大学野球リーグです。加盟大学は、関西大学、関西学院大学、近畿大学、同志社大学、立命館大学と京都大学です。

そして硬式野球部には選手57人、スタッフ9人の合計66人が所属しています。

これから新入生も入って来るので、また人数が増えて来ると思います。 今が各学年につき20人くらい部員がいるので、入って来る一回生も合わせると…85人近くにはなりますかね。

-かなり大人数で活動されてるんですね。やはり大多数は経験者ですか?

部員のほとんどは野球経験者です。未経験者は各学年に一人いるかいないかですね。軟式野球の経験者もいますよ。

あとは野球経験者ではあるけど高校時代は野球部に所属せず、別の部活だったって人もいます。野球部って、どこの学校でも基本的に練習が厳しい場合が多いので、高校では部活より勉強に専念するために、もっとゆるい部活に入ってて。

だけどやっぱり野球がやりたくて、大学に入ってからまた始めようってなったみたいです。

そもそも、あまり新入生勧誘に力をいれてないので、未経験者が入ってこないっていうのもあるかもしれないです。やっぱり野球はメジャーなスポーツなので、野球好きな人、もしくは経験者はとりあえず一度は練習覗いてくれるので。

ありがたいことに積極的な新歓を行なわなくても、かなりの部員数集まってくれるんですよね。逆にいえば、派手に宣伝していない分、野球に興味のない人は部活を覗く機会もないので未経験者が少ないのはそういうこともあってかと思います。

-そうなんですね。ちなみに、泉さんが野球部に入ろうと思った理由をお聞かせ願えますか?

僕が硬式野球部を選んだ理由は大きく分けると3つあります。

1つ目は甲子園球場で野球ができるという点ですね。京都大学のいるリーグは公式戦で甲子園球場を使用することができるんです。

甲子園ってやっぱり永遠の憧れですよね。僕自身、小学校の卒業アルバムにも『甲子園出場』って書くほど甲子園で野球するのが夢で。

高校時代には本気で甲子園を目指して部活に励んでて…でも夢半ばで敗れてしまって、結局甲子園まで届かなかったっていう思い出がありまして。その夢を大学生になっても追いかけたいって理由ですね。

2つ目は京大の硬式野球部に所属していた高校の先輩が首位打者(最も打率の高い選手におくられるタイトル)に選ばれて、新聞などで多く取り上げられてまして。その方に憧れたのも理由の一つです。

3つ目は高校時代の最後の試合での想い残しですね。その試合の3回時点では10点差で負けてたのですが、最終で1点差まで追いつくことができたんです。

しかし最後の1点を返すことができず、2回戦敗退で終わってしまって。それがとても悔しくて、やりきれなかったので、その想いを大学に入って燃焼させたいと思ったのが理由です。

-野球サークルなどは考えてなかったのですか?

そもそも「甲子園への想い、憧れの先輩、高校時代のやり残し」この3点があって『京大硬式野球部』に入りたいと思ったので。その一心で京都大学を目指したということもあり、入学当初から野球部以外は全く考えていませんでしたね。

もちろん、僕だけじゃなくて硬式野球部の部員全員がそれぞれに熱い想いをもって野球部に所属していて、みんな本気で野球をしているので…真剣に野球をやるなら野球部しかないかな、と思ったんです。


>> 次頁「野球にかける大学生活。その実態は?」

 

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