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楽単情報だけじゃない!京大知名度No.1情報誌の知られざる裏側《後編》
Writer|塩田 かりん |
- 読了目安時間:9分
- 更新日:2019.5.9
なぜ”紙”なのか?IT化社会で問われる”おもしろさ”の本質。
-今は紙媒体が中心ですけど、ウェブ展開しようという気持ちはありますか?
うーん。これは人によって意見が違うとは思うんですけど……。
たとえばさっきの話みたいに広告を増やしていって”どんどん大きくしたい”っていう気持ちがあるんだったら、紙媒体よりウェブの方がいいと思うんですよ。
Chot★Betterなんか配布期間に手に渡らなければその記事をもう読んでもらえないわけですから。みんながスマホで軽く読めて、ツイッターで拡散できるようなウェブ記事の方が「広める」という観点ではいいと思うんです。
「仕事だったらウェブにするかな」って僕は勝手に思っているんですけど、Chot★Betterはあくまで学生のサークル活動なわけで。自分たちの楽しさやChot★Betterとしてのブランドを保つためには、紙媒体ですかね。
正直そこはみんなちゃんと考えているようで考えていないところです。なんでフリーペーパーなの?って聞かれたときに、ほとんどの人がフリーペーパーである理由を言えないと思います。
-Chot★Betterって紙で、よく昼休みに食堂で配布していて、京大で出回っている。いわば固有性が強いメディアじゃないですか。やろうと思えば巨大化できると思うんですけど、巨大化するとその固有性が薄まっていきますよね。
たとえばタテカンとかでもあれをタテカンにする意味はなくて、本当に伝えたいことがあるならツイッターで言えばいいんですよ。ツイートしてたくさんリツイートされた方が拡散されるし、伝えることだけが目的ならそっちの方がいいんです。
でもそうじゃないから”わざわざ”タテカンにする。
僕らもそうで、読んでもらうことだけが目的ではないんです。京大での知名度がだんだん100%近くなってきている中で、やっぱり京大にChot★Betterありきというか、そういう立ち位置にきているのかなとは思います。
まあ何を大事にするかですね。そのときの運営によってはウェブ展開する可能性もあると思います。
-紙の「ここにある」という存在感はウェブには出せないものだと思いますが……。
実際アイドルの写真がいくらでもネットで見られる中で、なんであんなに写真集が売れるのかということに似ていると思うんですけど、やっぱり紙でみているときの良さっていうのが、説明しづらいですけどあると思うんです。
でも僕らはギリギリ紙世代に生まれたからこう言っているだけで、生まれたときから電子書籍が周りにある子だったらそんなこと思わないかもしれない。正直今の価値観じゃわからないところはありますね。
-ちなみに今は年間何部くらい発行しているのですか?
今は年間で2万部くらい刷っているんですけど、全国に配ろうとして10万部刷るくらいならウェブメディアに移行した方がいいかもしれない。そこでまた変わってきますね。
今は京大生が全員読めればいいかな、という気持ちで配っているので、冊子の方が馴染みやすいし知られやすいからいい。今のところ2万部で紙っていうラインで落ち着いています。
うちの前副代表がよく言うことなんですけど、フリーペーパーってローカル性が強いのでそもそもターゲットを絞るものなんです。Chot★Betterは京大生を対象としていて、それが学外の人にもウケる笑いかはわからない。
だから、今のスタンスを保って京大生をターゲットにするならウェブにする必要はない気がします。
一般ウケしたいんだったらウェブにして北海道の人とかも読めるようにするべきだと思うんですけど、京大生にしかウケない内容だったら今まで通り紙で配ればいいんじゃないかと。
-なるほど。結局Chot★Betterには紙の方が合っているかもしれないですね。
僕の今の結論は、京大生にターゲットを絞って面白くして、周りには「京大には京大生にウケているChot★Betterという冊子があるらしい」という感じで広めて行くのが無難ではないかと。
京大生はこういうのをおもしろがって読んでいるんだねっていう立ち位置の方がキャラとしては強いかなと思うので。
-今日は貴重なお話ありがとうございました!これからのChot★Betterの飛躍を願っております。
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Follow @bicyear京都大学法学部2回生。高2の夏からオランダに留学し、さまざまな国籍の人々と2年間寮生活を経験した。オランダ語は一言も話せない。
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