社会人インタビュー
理想の暮らしはスナフキン!?事実婚・多拠点で生きる写真家夫婦のこれまでとこれからと。
Writer|ビックイヤー編集部 |
- 読了目安時間:12分
- 更新日:2019.3.4
友達でもないし、家族でもない。だけど、他人でもない。
(有馬さんが香川県で運営されているシェアハウス「ALINCO house」)
-シェアハウスはなぜ始められたのでしょうか。
有馬 大学生の頃、旅をしていた時によくゲストハウスに泊まっていたのですが、単なる宿泊施設ではなく、現地の人との交流の場にもなっているところが多くて。
そこで、色々な働き方を目にする機会があって、当時の私は大学を卒業したら就職して、定年まで働くしか道はないんだろうなぁとぼんやりと思っていたのですが、それが、働き方なんて人それぞれだし、大学なんて行かなくても働けるし、そもそも働いていない人もいるし、というのを知れたのがゲストハウスで・・・
私にとって、そういったことを知れたのは凄く良かった、視野が拡がったなと思っているので、今度は私がそのような場を提供していきたいなと思って。
ただ、教員は副業禁止なためゲストハウスは出来なかったので、代わりに自宅の一部を貸し出すシェアハウスの準備をはじめました。準備に時間が掛かり、本格稼働は公務員を辞めてからになりましたが。
其田 賃貸業、不動産業は自分の手が掛からないよう、管理の委託をすれば公務員でもOKだけど、宿泊業、旅館業などはダメという線引きですね。
-なるほど。シェアハウスはビジネス的に上手くいっているのでしょうか。
有馬 おかげさまでとても順調です。3部屋とリビング、キッチンなどがある小さな一軒家なのですが、そのうちの1つは私の部屋にしています。なので、貸し出しているのは残りの2部屋になりますが、今は2部屋とも借り手が付いています。
また、家自体は教員時代に銀行でお金を借りてローンを組んで買ったので、今は入居者の方から家賃を頂きながら、ローンを返済しています。
収支としては安定しており、上手く運営できていると思います。
-シェアハウスの初期投資は個人にとってはそれなりの金額だと思いますが、思い切られましたね。
有馬 私の性格上、いつまでも会社に属して働くということが難しいと自覚していたので何かしら別の方法で生きていく術を探していて・・・
其田 私がフリーランスで一度失敗していましたので、不動産など安定した収入で資産を回したいね、みたいな話し合いを2人でしていました。
で、たまたま香川に凄く良くしてくださるひだまり不動産という変わった不動産屋さんがあって・・・
有馬 そこに「こういうことがやりたくて、物件を探しています」と相談したら、「ちょうどいいとっておきの物件があるから」と言って物件を紹介してもらえ、手頃な金額で購入させて頂きました。
-いくらくらいでしょうか。
有馬 建物と土地、さらにその建物の横にも少し空き地があったのですが、それも運よく購入させて頂けることになりました。
その後、リノベーション工事などを含めて初期投資としてはトータルで700、800万円くらいになりました。
-入居者の方とは交流などあるのでしょうか。
はい、付かず離れずといった距離感ではありますが。
-シェアハウスを運営するコツなどあったりするのでしょうか。
有馬 シェアハウスそれぞれにそれぞれの雰囲気があると思いますので、一概には言えませんが、私の場合で言うと、“ゆるく”運営するというか、繋がり過ぎず、離れ過ぎずという距離感を保つことでしょうか。
一緒に生活する人は友達でもないし、家族でもないけど、他人でもないので、そのちょうどいい距離感で接することは心がけています。
-口で言うのは簡単ですが、それを実践されて上手く運営されているのは凄いですね。
其田 私だと、たぶん彼女のようには上手く運営することが出来ないと思います(笑)
有馬 喧嘩になるかもね(笑)
あとは年齢の差や立場の差、私だとオーナーだからとか、そういった上下関係などは作らず、「上からも行かず、下からも行かない、フラットな関係でやっていこうね」という話は入居者の方にしています。
-教員を辞められて、現在は目指されていた“会社に属さない生き方”をされているわけですが、思い描いていた通りの生活がおくれているのでしょうか。
有馬 そうですね、負担はほとんどなくて、ストレスも小さいモノしか無くなりました。会社に属さないと、自分で自分のことを全て管理しないといけないのですが、それが自分には向いているので。
もちろん教員の頃と比べ、収入は少ないですが、その分『自由に行きたいときに行きたいところに行ける』というのは私にとって凄く大事なことなので、今の生活には満足しています。
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